『ピーターラビット』評価感想*うさぎVS人間バトルロイヤル
※後半にネタバレあり(注釈後)※
映画感想語り、今回は『ピーターラビット』(2018年)です。
監督はウィル・グラック。
アメリカ・オーストラリア・イギリス合作映画です。
可愛い可愛いピーターラビットのファンシーなおとぎ話かと思いきや…?
*あらすじ*
イギリスの湖水地方に暮らすピーターラビットと、三つ子の妹・赤いジャケットのフロプシー、黄色のモプシー、青緑色のカトンテール。
そしていとこの垂れ耳うさぎベンジャミン。
彼らの住処の近所には、ジョー・マグレガーという偏屈なお爺さんが住んでいました。
ピーターたちの父親は昔マグレガーに捕まってミートパイにされてしまったのですが、ピーターたちは懲りずにしょっちゅうマグレガーの庭に忍び込んでは農作物を失敬していました。
ピーターたちの近所にはビア(ローズ・バーン)という画家の女性も暮らしており、彼女はピーターたちがマグレガーに捕まりそうになるといつも助けてくれました。
ピーターたちは心優しい彼女を、亡くした母親のように慕っていました。
ある日ピーターは、運悪くマクレガーに捕まってしまい窮地に陥ります。
しかし突如マクレガーは心臓発作を起こし、そのまま息絶えました。
ピーターは浮かれて森の生き物たちを呼び集め、マグレガーの家でどんちゃん騒ぎを繰り広げます。
一方大都会ロンドンでは、マグレガーの甥のトーマス(ドーナル・グリーソン)がハロッズの玩具部門で働いていました。
ある日上司に呼ばれたトーマスは、ついに昇進が決まったのだと期待に胸を踊らせますが、彼に伝えられたのは会ったこともない大叔父マグレガーの訃報と、昇進のチャンスがなくなったという通告でした。
昇進がなくなり短気を起こして店で暴れたトーマスは、ハロッズを解雇されてしまいます。
そんなトーマスの元に「大叔父の住んでいた家をトーマスが相続した」という知らせが入ります。
家を売り払った金で自分のおもちゃ屋を開き、ハロッズを見返してやろうとたくらむトーマスは、さっそく相続した家へと向かいましたーー
*評価(最高★5)
全体 ★★★★☆
見た目に騙される人が続出しそうなこの作品。(個人的にはいい意味で)
可愛いです。とにかく可愛いんですが、それだけで終わりません。
まさにうさぎヤ〇ザVS孤独で偏屈な青年のバトルロイヤルです。
大味な部分もありますが、コメディなので全部許せちゃいます。
CGと実写の融合は非常に綺麗で見事です。
感動 ★★★★☆
そこはお子様も安心なピーターラビット。
ちゃんと感動やファンタジーな場面はあります。
心が暖かくなること間違いなしです。
コメディ度 ★★★★★
普通に笑えるシーンから、大人じゃないと分からないブラックジョークやメタネタまで満載です。
吹き替えだとジョークも日本ナイズされているので、吹き替えで観ることをオススメします。
特にニワトリの声を千葉繁さんがあてているのが最高でした(笑)
オススメ度 ★★★★★+
かなり好きな作品になりました!
これは2度目を見たくなります。
とにかく可愛すぎるもふもふな見た目と、コメディ満載ブラックジョークが好きなら観て損はないです。
このうさぎは強いぞ!!
ちなみにピーターの吹き替え版声優は、俳優の千葉雄大さんが担当しています。
※ここからネタバレ感想↓※
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※ここからは内容を知っている前提です。
可愛い見た目に覆い隠されたバトル映画とは聞き及んでましたが、想像以上でした。
吹き替え俳優陣も上手いです。
こんな見た目で悪い顔するなんて、反則級の可愛さ!!
3つ子の妹達も負けてない(というよりピーター以上)の悪い顔を披露してくれます。
左側のカトンテールは三姉妹1番の武闘派です。
全編通してコメディタッチで、とにかくジョークの嵐でした。
まさか視聴者に語りかけてくるとは思わなかった(笑)
悪趣味なジョークもありますが、教育に悪い感じではないので大丈夫です。
初っ端からうさぎパイにされたお父さんの話がエグいですが、それはピーターラビットの始まりの話なので仕方ないですね。
マクレガー爺さんは普通に怖かったです。
あそこはちょっとしたホラー映画ですね。
そしてマクレガー爺さんが亡くなってからは、ピーター達の覇権が始まります。
畑や家の中でやりたい放題しながら歌って踊る様は、さながらディズニーのようなミュージカル映画。
森の動物達も沢山集まって、どんちゃん騒ぎの1夜はとても楽しかったです♪
ピーター達以外のキャラにも強烈な個性があり、要所要所で活躍してくれます。
そんなみんなのたまり場にトーマスがやって来てからは、壮絶な覇権の奪い合いが始まります。
家具はめちゃくちゃ、床は野菜だらけ、天井には人参が刺さりまくりという謎の惨状を目にしたトーマス。
あまりに予想外の荒れっぷりに、夢だと思いとりあえず寝ます。
翌朝、夢でないと知ったトーマスは渋々片付けを始めます。
そこは完璧主義のトーマス、あっという間に部屋は元通りに。
それを良く思わないのがピーター達。
ここからが本番。
第2のマクレガーを追い出すために、うさぎヤ〇ザ達による独壇場アクション映画の開幕です!!
まずは挨拶代わりに、寝起きのトーマスに簡単なワナを仕掛けます。
これがいきなり悪どい(笑)
鍬を踏んだら棒が顔面直撃!というワナが部屋中に張り巡らされています。
この体格差ですが、ピーター達に振り回されっぱなしのトーマスはちょっと可哀想なくらいでした。
数の利…というより、悪知恵の勝利ですね。
トーマスは偏屈ですが、根は純粋で真っ直ぐな青年なのです。
ワナを仕掛けると、そのワナを上手く使われ反撃される日々。
後半、怒ったトーマスは畑を荒らしまくるピーター達を排除しようと、電気ショックが流れる柵を張り巡らせるんですが…
ピーター達にかかれば配線を繋ぎ変えるなどお手の物。
家の金属に電流が走るように改造し、ドアノブに触れたトーマスはギャグ漫画でしか許されない勢いで吹き飛びます。
その吹き飛びっぷりはまるでド〇ゴンボール(笑)
もうめちゃくちゃです。
そんな攻防を続けるうち、トーマスはお隣さんのビアと親しくなっていきます。
ビアはピーター達をとても大事に思っており、ピーターもビアを母親のように慕っていました。
そんなビアが宿敵トーマスと親しくなってゆくことに嫉妬し、執拗にトーマスを追い出そうとするピーター。
でもビアの前では仲良しのフリをします。
ビアが絵を描くためにいなくなった瞬間バトルを開始し、ビアが様子を見に来ては無理やり仲良いフリの繰り返し。
実際はピーターに蹴られまくっているトーマスですが、はたから見たら完全に動物虐待レベルのバトルです( ー́∀ー̀ )
普通じゃないうさぎと小学生みたいなガチのケンカをするトーマスは本当に純真ですね…
ちなみにビアはただのか弱いうさぎだと思っています。
実際は、天敵であるはずのキツネすらコケにするレベルの最強うさぎなんですけどね。
そうやってビアの家でケンカをしていると、トーマスがうっかりビアの絵に絵の具をつけてしまいます。
ピーターの仕業なのかと激怒したビアはピーターを締め出し、トーマスはそれを「ざまぁみろ!」とばかりに見つめるのでした。
お互いに惹かれあっていた2人は、そこから急速に近づき恋仲になっていきます。
一方、心から慕うビアを取られたピーターの嫉妬心は暴走していきます。
妹達やベンジャミンが止めるのも聞かず、どんどんエスカレートしていくトーマスへの嫌がらせ。
我慢の限界に達したトーマスは、ついに街に出てダイナマイトを仕入れます。
それをピーター達の巣穴にこれでもかとばかりに投げ入れ爆破しようとしますが、誰もいないのを見て断念します。
そのダイナマイトを逆に利用してトーマスを攻撃しようとするピーター。
止めつつも一緒に行動していたベンジャミンが捕まってしまいますが、危機一髪で逃げ、畑で激しい攻防を繰り広げます。
妹達がとにかくお転婆で勇ましい(笑)
作物の野菜やベリーが飛び交う様はもはや戦場ですが、お隣から見ていたビアにはトーマスが1人で暴れているようにしか見えていません。
ビアが駆けつけたその時、ピーターはダイナマイトの起爆装置を見つけて軽率にボタンを押します。
その結果、畑や巣穴は爆破され、爆発で倒れた木がビアのアトリエを直撃してしまいます。
ショックを受けるビアにトーマスはピーターがやったんだと主張しますが、ビアは「うさぎができるはずない。この子のせいにするなんて最低」とトーマスを罵ります。
ビアに幻滅され失意にくれたトーマスは、ロンドンへ帰り元のおもちゃ屋で働く生活に戻ります。
アトリエとトーマスを失ったビアはここを出ていく決意をします。
それを聞いたピーターは「そんなつもりじゃなかった」と落ち込みますが、ベンジャミン達に諌められ自分の過ちを認めます。
そしてトーマスを呼び戻しにベンジャミンとロンドンへ向かうのでした。
都会的なネズミに案内されロンドンを満喫したピーターとベンジャミンは、トーマスの働くおもちゃ屋へ向かいます。
そこで再開したトーマスとピーターは、初めて言葉を交わします。
素直な心になると声が伝わるのだそうです。
ただのうさぎじゃないと理解していたトーマスもこれには驚きましたが、ビアの様子を聞いて戻ることを決意します。
妹達が出ていくビアを引き止めている間に、バイクを飛ばして駆けつけたトーマスとピーター達。
トーマスは改めてビアに謝罪し、ピーターもうさぎ流のおでこを合わせる「ごめんなさい」でビアに気持ちを伝えます。
ビアはピーターの賢さに驚きますが、すぐに受け入れます。
そしてトーマスとピーターを優しく許すのでした。
落ち込むと耳がペタンとし、しょんぼり顔でごめんなさいするピーターは本当に可愛かったです✨
お互いに和解し、皆でトーマスの家に住もうとしたところで家に買い手がついてしまいます。
さっそく視察にきたセレブな夫婦を、ピーターは電流ドアノブで見事追い払うのでした。
またしても吹き飛ぶ人間…
ハートフル感動映画かと思いきや、最後までメタなコメディ満載でした(笑)
余談ですが、エンドロールで流れる主題歌もとても可愛いのでぜひ聴いてみてください♪
ここまで読んでくださりありがとうございました(*´ω`*)ゞ
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