『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』感想*史上最低の脳筋ストーリー
※後半にネタバレあり(注釈後)※
映画感想語り、今回は『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』(2013年)です。
監督はマイケル・ベイ。
1994年から1995年にまたいで行われた誘拐事件の実話。
多少の盛り上げ脚色はあれど、ほぼほぼ実話ベースというから驚きです。
いやはや…日本とは犯罪のスケールが違う(゚-゚;)
最後に本当の犯人の写真や当時の記録画像などが出てきます。
ロック様は死なない伝説は更新されました(笑)
*あらすじ*
ジムトレーナーのダニエル(マーク・ウォールバーグ)は筋肉こそ史上と考える筋トレが生きがいの男。
ジムに来る客はリッチな年寄りメイン。
そんな中、初老の成り上がり男性ヴィクターを担当したダニエルは、平凡な暮らしの自分に対しての皮肉を交えた成功話に嫉妬と憧れを抱いていた。
彼は冴えない人生にうんざりしており、この肉体を生かしてもっとでっかいアメリカンドリームを掴めるはずだと日々考えていた。
ある野望を抱いた彼は仲間を集め始める。
ある病気の治療で大金が必要になったエイドリアン(アンソニー・マッキー)。
過去に麻薬で捕まったが今は更生して敬虔なクリスチャンになっているポール(ドウェイン・ジョンソン)。
2人の筋肉男達は、強引なポールにのせられるまま犯罪に手を染めていくーー
*評価(最高★5)
全体 ★★★☆☆
3バカトリオの犯罪日記。
実話じゃなくブラックコメディかと思うくらいバカ。
実際多少のコメディ的脚色はされてると思います。
犯罪話なのに終始やたら明るいです。
憎めないおバカと思いきや、犯罪内容がだいぶ悪質で同情の余地なし。
結構しっかり計画を練るから割と賢いな…と思いきや、結局破綻して脳筋処理。
警察も脳筋なのかと思う無能っぷり。
舞台のマイアミはすごく綺麗です。
脳筋度 ★★★★★+
とにかく筋肉!エロ、下ネタ、そして筋肉!ひたすら筋肉!!
筋肉があればなんでもできる!!!!
筋肉って麻薬かなんかかな?と思えるほどの脳筋っぷりを見せてくれます。
こんなの笑うしかない↓
実際に麻薬をやってるポールが一番まともに見えるという(ポールは筋肉とは別の意味で頭いっちゃってますが)
グロさ ★★★☆☆
誘拐犯罪の話なので、暴力描写や死傷表現は多めです。
拷問シーンもありますが、そこまで残酷ではないです。
人体切断もあるので苦手な方は注意。
オススメ度 ★★★☆☆
実話と何度言われても信じがたい話です。
冷静に見たらよくありそうな金目当ての誘拐犯罪なんですが、実行までの経緯とか色々おかしい。
そしてくどいくらいの筋肉推しが余計にフィクション感を醸し出してます。
そんな信じがたい犯罪記と、あんまりかっこよくないロック様を見てみたい方はぜひ。
筋肉見てるだけで楽しいですよ!(結局そこ
※ここからネタバレ感想↓※
ネタバレ書き中……_φ(・_・
ーーーー
※ここからは内容を知ってる前提です。
行動力と発想力だけはある突き抜けたおバカが犯罪をやるとこうなるんだというお手本。
…にもならないくらいイレギュラーすぎる内容に、途中からどう見たらいいのか分からなくなってきました。
真面目に感想語るのもなんかバカバカしいぞ(=ω=;)
ロック様と筋肉と、マーク・ウォールバーグの鼻ばっかり見てたよ!!
ただでさえ目立つ鼻を、やたら下アングルから映すんだもの。
ロック様といえば筋肉なように、彼といえば鼻なんでしょうか(笑)
内容に戻ると、動機からすでに脳筋。
「金持ちから金を奪ってのし上がるんだ!」はまぁよくある動機ですよね。
「アメリカを立て直すんだ!」…うーん?
金持ちには移民が多いとかそういうこと?
それにしたってスケール大きすぎる。
犯罪組織が考えるやつだよそれ。
ダニエルさん、怪しげな自己啓発セミナーに触発されて完全に自分を見失ってます。
ジムの発展に成功しちゃったから余計に変な自信がついちゃいましたね。
自分ならトップになれると思うのは素晴らしいけど、なんでそれで誘拐犯罪にいっちゃうんだよ!脳筋!!
真っ当に事業でも起こせば成功したかもしれないのに。
実際、犯罪計画を練れるくらいには頭がいいのだから。
いや、一回詐欺で捕まってるからダメか。
エイドリアンは、イ◯ポの治療に大金が必要だからって、ホイホイ犯罪計画にのっちゃう脳筋。
筋肉の為にとある筋から母乳を買って、プロテインと混ぜて飲んでいるイカレっぷりです。
太った女性が好みなようで、治療先のふくよかな看護師さんに一目惚れ。
大金を手に入れてからは、イ◯ポも治り、看護師の彼女と結婚して幸せな生活を手に入れます。
余談ですが、実際筋肉を極めようとしたら薬物摂取(今回はステロイドだけどプロテインとかも)とかで不全になりやすいんでしょうかね。
そこは男性にしか分からない部分ですね〜( ゚д゚)
犯罪なんかしないで真っ当に稼げば、出会った奥さんと幸せになれたかもしれないのにね。
そしてポール。
3人の中で一番の巨体です。
だいぶムキムキなダニエルですら細マッチョに見えるレベル。
Tシャツパッツンパッツンのいつものロック様です(゚∀゚)
そんな巨体に似合わず気弱な性格で、麻薬で一度捕まった後は神に救いを見出していました。
最初は犯罪を犯すのに否定的なポールですが、その気弱さと優柔不断さから強引に仲間に引き込まれます。
誘拐時の変装衣装として、間違ったジャパニーズニンジャの格好をさせられたロック様は一見の価値ありです(笑)
いやいや、エイドリアンのエイリアンはいいけど、ポール全然顔隠れてないし!!
なんでそれで変装できたと思うんだよ脳筋!!!!
ヴィクターを誘拐してから、その気弱さと優しさ?で拷問を嫌がるポール。
それを見抜いたヴィクターはポールに色んな話をし、宗教話で意気投合した2人はだんだんと友情のようなものを築いていく。
…かと思いきや、そこは気弱で優柔不断なポール。
友人として優しくはしても解放まではできず、逃げ出そうとしたヴィクターを殴って「俺に友達を殴らせないでくれ!」とか言っちゃいます。
挙句「神は俺に特別な力をくれた。暴力もその1つだ」なんて、完全にヤバい人です。
足の親指千切れても、すぐ普通に歩いてるのはさすがロック様(笑)
3人は資産を奪って用無しになったヴィクターを始末しようとするんですが、これがまた実話とは信じられない顛末。
泥酔させて事故死に見せかけようとしたら、車が衝突しても生きてる。
じゃあ燃やそう!と火をつけたら、自力で脱出してくる。
仕方ない車で轢こう!!と体当たりしたら、瓦礫の隙間に倒れるヴィクター。
念には念をとバックで更に轢くも、隙間のお陰で骨折&顔をかすって轢かれるも命は助かる。
ヴィクター超幸運の持ち主!!!!
いや、誘拐されて大怪我した上に資産も家も失ってるんだから全然か…(;-ω-)ゞ
しかも証言のあり得なさと口の悪さから、警察にも信じてもらえない始末。
諦めないヴィクターは、私立探偵エド・デュボイス(今は3世らしい)に電話して調査を依頼するも、引退してるし話は信じがたいしで請け負ってもらえず。
とりあえず病院にいたらまた命を狙われるだろうとアドバイスを受け、強引に退院して逃げます。
大怪我してるのに自分から色々動くタフさは、さすが鍛えてるだけありますね!筋肉万歳!(もはや洗脳されつつある自分)
拷問にも屈せずなかなかサインしないし、叩き上げの成り上がりは強い。
そしてエドの予想通り病院に潜入する3バカ。
ムキムキの手術着男3人が歩いている姿は怪しさMAX!
予想以上に複雑な院内に、大の男3人で地図を見ながら迷子状態。脳筋!!
やっと病室に辿り着き、前の病院の主治医と嘘をつきヴィクターの行方を聞くも、すでに退院した後。
なんでうちの手術着を着ているのか不思議がりながらもスルーする医師。
いやいや、何故バレない!?
マッチョ手術着3人が散々病院内ウロついてて誰も怪しまないの!?
適当な嘘でご近所さんを丸め込みヴィクター邸に平然と住み始めるダニエルといい、周り警戒心なさすぎない?
マイアミってアメリカでも犯罪率低いんだろうか。
それかヴィクターが相当嫌われてたのか(エドもそう言ってたからたぶんこっち)
人徳って大事ですよね(´・∀・`)
一度は断ったエドですが、ヴィクターの境遇に同情して協力してくれることになります。
優秀なエドはあっという間に3人を特定して、警察に「こいつらはまたやるからマークしろ」と言います。
警察は真面目に取り合わず(無能!)エドは自分で調査を続けるしかないと決意するのでした。
案の定、金に溺れて見境がなくなってきた3人は、また誘拐計画を企てます。
目標は有名なポルノ王。
中途半端に頭が回る脳筋ダニエルは、事業のプレゼンという一見インテリな計画を練ってポルノ邸に入り込みます。
なんとか気に入られてエイドリアンの家に夫妻を招待することに成功するも、そこは脳筋。
(最初からだいぶ)ボロが出て嘘とバレそうになり、「お前じゃムリだ」と言われたダニエルは激昂して相手を殴り倒します。
その拍子にバーベルが頭に落ち、ポルノ王は顔が潰れて死んでしまいます。
異変に駆けつけた妻を馬用の鎮静剤(なんでそんなものあるのか謎)で大人しくさせ、金庫の番号を聞き出します。
殺人がバレないうちにと屋敷に乗り込んで金庫を開けようとするも、聞き取りミスで開かず。
失敗続きでイラつくダニエル。
家で見張りをしているエイドリアンに再度番号を聞き出させるも、暴れる妻にさらに鎮静剤を打ったことで死亡させてしまいます。
その間にポールは自分の千切れた親指をチワワにあげたりしています(シュールすぎて考えることを放棄)
いよいよ追い詰められた3人。
とりあえず2人の遺体を切断してどこかに捨てようと計画します。
ポールは怯えて手伝おうとしません。
焼いておけ!と言われた切断した手を、渋々庭で焼くポール。
マイアミの晴れ渡った空の下でやるとバーベキューみたいだね♪(思考停止)
すごい臭気を放つも、ご近所さんは遠目に見てるだけ。平和ダナー(棒)
遺体を川に捨てて戻ったダニエルらは、そんなポールを見て慌てて中へ戻します。
ボロだらけの犯行はエドによってあっさり証拠を掴まれ、やっと警察も逮捕に踏み切ります。
3人それぞれの時間を過ごしていたところに踏み込む警察。
エイドリアンとポールはあっさり降参します。
ダニエルは逃げ出し、パトカーに追突されます。
たぶん実話はここで逮捕だと思います。
ここからは映画的なひと盛り上がり。
逃げ切ったダニエルはボートで逃亡しようとします。
エドは「そのうち金が尽きて引き出そうとする。口座は全てマークしてあるから大丈夫だ」とヴィクターに言います。
するとヴィクターは「海外にも口座があったとしたらどうする?」と言い出します。
何故早く言わなかった!と責めるエドに、「犯罪行為だからな。」と悪びれず言うヴィクター。
一度死にかけた彼に怖いものなし。
扱いにくい依頼人だ!と怒りながらも、ヘリを手配して追う警察とエド達。
その頃ダニエルは海外の銀行から金を引き出そうとしていました。
金庫も開けるかと聞かれ、期待しながら中を見るダニエル。
中身はヴィクターの思い出の品々でした。
そこにエド達が追いつき、また逃走劇が始まります。
街中を逃げ回るダニエルを車で追うヴィクター。
最後はヴィクターがダニエルをボンネットに乗せたまま壁に突っ込むという、個人的な復讐も果たせた形で決着がつきます。
ここからまた実話。
裁判にかけられる3人ですが、ダニエルピンピンしてるなー( ゚д゚)
エイドリアンはブチギレた妻にイ◯ポのことまで赤裸々にぶちまけられます。
ポールは罪を認めて泣きながら全て証言し、さらにボロボロのヴィクターが登壇すると嬉しそうに手を振る純粋さ(ロック様可愛い)
色々やらかし1番罪状は多い彼でしたが、ヴィクターによる温情もあり、刑期も短くされ更生施設に入りました。
ダニエルとエイドリアンは終身刑。
ダニエルは収監後も反抗的な態度を取り続け、看守を侮辱した罪で刑期が30日追加されたそうです。
たぶん筋肉がどうとか言ったんだろうな。
脳筋3バカの犯罪日記でした。
エンドロールでは実際の犯人達や被害者の写真が公開されますが、それを見てもまだこの一連が実話だと信じきれなかったです。
凶器とか忠実に再現されてたんですねー。
奇跡の生還を果たしたヴィクターも、脳内お花畑な自称CIA彼女も本当にいたのか…なんいうか色々すごい((((;゚Д゚)))))))
まさに『事実は小説よりも奇なり』な作品でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました(*´ω`*)ゞ
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※内容は予告なく変更されたりします。
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