『グリーンインフェルノ』評価感想*よく知らないところに安易に行くのはやめましょう
※後半にネタバレあり(注釈後)※
映画感想語り、今回は『グリーンインフェルノ』(2013年)です。
R18グロテスクホラー。監督はイーライ・ロス。
リメイクとは違いますが、1980年のイタリア映画『食人族』がモチーフになっています。
ロス監督は『ホステル』などのグロ作品で、よく名が知られていますね。
そちらはまだ見たことないですが、予告を見る限りでは、たぶんホステルの方がよりグロに特化してると思われます(;´Д`)
*あらすじ*
国連勤務の父親を持つ大学生ジャスティン(ロレンツァ・イッツォ)は、アレハンドロ(アリエル・レヴィ)率いる活動家グループに関心を持つようになる。
彼らは原住民のヤハ族を迫害して熱帯雨林を開発しようとする大企業を止めるべく、アマゾンの熱帯雨林へ行く計画を立てていた。
作業員が森を伐採する姿を携帯で撮影し、それをストリーム中継することで世間の関心を喚起しようとしたのである。
ドラッグの売人であるカルロスから資金援助を受け、ペルー経由し現地に到着した一行。
彼らは伐採の中継だけではなく、ブルドーザーに自分達ごとチェーンを巻くなどの妨害行為も行った。
アレハンドロはジャスティンの「国連職員の娘」という立場を利用するため、わざと鍵の壊れたチェーンを持たせていた。
引き立てられ携帯も壊されたジャスティンは、警護の傭兵に危うく殺されかける。
「国連職員の娘に銃をつきつける映像」により、抗議活動はインターネットでより注目を集めた。
グループは軍に身柄を確保されるが、カルロスが裏から手を回してくれたお陰で、一行は無事解放される。
成功を祝いながら帰路につく中、まんまと利用された事を一人憤慨するジャスティン。
その時、搭乗していた小型飛行機が、突如エンジントラブルに見舞われ森に墜落してしまう。
生き残った人々はなんとか助けを求めようとするが、全身を赤色に塗ったヤハ族の集団に襲撃されるーー
*評価(最高★5)
全体 ★★☆☆☆
安易に首を突っ込むとこういう目に合うよ!というメッセージを込めた作品。
しかし中身はペランペランです。
意識が高いのは悪いことではないと思いますが、中途半端な正義感でやるものではないですね。
せめて現地をしっかり下調べしてから行きましょう(;-ω-)ゞ
怖さ ★★★★★
言葉も通じない、いつ食べられるか分からない恐怖はかなりのものです。
そしてヤハ族が非常に不気味です。
実際に原住民の方々にも協力してもらって撮影しているらしいのですが(もちろん食人族ではありません)それもあってかなりリアルです。
グロさ ★★★★★+
R18な時点でお察しですが、グログロのグロです。
本当に倫理的にアウトな場面は隠されたりしてますが、切断面などは普通に見えるので、苦手な人は絶対に観ない方がいいです。
娯楽で痛ぶる『ホステル』よりは、生活の為の解体な分マシかなぁと私は思いました。
だからこそグロいという人もいるかもしれません。
オススメ度 ★★☆☆☆
グロさを求める人以外は観る必要ないと思います。
しかしながら、現実の社会問題も絡んでくるので教訓としてはアリかもしれません。
身近に、使命感に燃えて危険地域に向かおうとしてる人がいたら、これを観てまだ行こうと思う?とオススメすべきですね!
※ここからネタバレ感想↓※
ネタバレ書き中……_φ(・_・
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※ここからは内容を知っている前提です。
自分がどこまでグロ耐性があるのか試してみたくて鑑賞しました。
怖いもの見たさというやつです(笑)
思った以上に耐性あるようです…複雑だ(゚-゚;)
私は楽しむ為に残酷行為をするグロは苦手なんですが、こういう半分自業自得なグロは大丈夫なようです。
ビジュアルより精神的な部分でアリナシを判断するタイプみたいですね〜。
なので今回は観れましたが、もちろんグロいはグロいです。
いい気分ではなかったです(;-ω-)ゞ
※残酷なシーンの画像は使ってないですが、若干過激な部分があるので閲覧注意です。
ロス監督は本作に関して
「この作品は、ネット文化にどっぷりつかり、自分はなにひとつ考えても動いてもないのに、どこかから流れてきた社会性高そうな記事やツイートをただシェアしてるだけで活動家になった気になってる人たちへのアンチテーゼだ。」
(Wikipediaより抜粋)
と述べています。
抗議デモをやったりする意識高い系パリピ大学生が、これでもかと残酷な現実を見せつけられます。
「自分達が開拓者から原住民を守るんだ!」という使命感から、未開の森林に踏み込みます。
活動家を気取るならこれくらいやれ!!
その結果悲惨な目に合っても、自己責任だという自覚を持て!!
ということですかね((( ゚д゚ ;)))
主人公ジャスティンもその志しに惹かれて参加しますが、自堕落だけど芯のある親友にはやめた方がいいと言われてしまいます。
彼女はリーダーのアレハンドロを「気持ち悪い奴」と言っていました。
ジャスティンは「カリスマ性がある」と否定しますが、彼女はカリスマと変態は紙一重と言います。
彼女の予想は的中でしたね。
しかし使命感に燃えるジャスティンは、父や彼女の制止も聞かずに現地へ飛び立ちます。
前半はとにかく移動シーンなので、ちょっと退屈です。
ペルーを経由し、ジャングルの奥地へと向かいます。
途中ヒヤリとする場面はあれど、何事もなく開拓現場まで到着した一行。
さっそく抗議活動をスタートします。
「志しを同じくする同志」として招き入れてもらったと思っていたジャスティンでしたが「父親が国連職員」という肩書きを利用する為に使われただけでした。
その計画は成功し、ネットで大きく話題になりました。
成功を喜び、帰還するセスナの中でバカ騒ぎする一行でしたが、ジャスティンだけは浮かない顔をしていました。
アレハンドロはそんなジャスティンに「君の手柄だ」と言いますが、正義感の強いジャスティンは許せません。
その時セスナがエンジントラブルを起こし、ジャングルに墜落します。
何名かは墜落時に死亡します。
生き残ったメンバーはGPSで居場所を知らせようと探しますが、アレハンドロの恋人カーラが人影を見つけて呼びかけます。
それは様子を見に来た食人族ヤハ族でした。
カーラは弓で首を射抜かれ死亡します。
皆は逃げ惑いますが、麻酔矢で気絶させられてしまいます。
ジャスティンが気がつくと、ヤハ族に船で村へ連れて行かれる途中でした。
村に着くと、たくさんのヤハ族に出迎えられます。
ヤハ族は皆身体を真っ赤に塗っており、特別な地位の者だけ黄色く塗っていました。
男性陣のリーダーらしきこのおじさんが1番不気味でした(;´Д`)
捕まった7人は長老の元へ連れて行かれます。
そこはかとなく漂う既視感…あれ?これ某パイレーツの人じゃない!?Σ(゚Д゚)
もうそれにしか見えなくなりました。
彼女はジャスティンら一人一人をゆっくり見ると「神の恵みだ」と喜びます。
言葉が分からないジャスティン達はひたすら怯えます。
手製の檻に入れられたジャスティン達ですが、ジョナがいません。
彼は石段に乗せられていました。
長老が近寄ると、目玉を抉って食べます。
さらにもう片方の目も。
舌を切り取り、手足をもぎ取り、最後に首を落とします。
このシーンが1番グロいです。
生きたまま目を抉られ四肢を切られるのはエグすぎる…(;´Д`)
バラバラになった四肢を調理する女性陣。
ヤハ族にとって人肉は豚肉と同じただの肉であり、食料でしかないのです。
私達が肉を調理するのと同じです。
が、ヤハ族も人間な訳で。
それを普通に食料として見てると思うと、やっぱりちょっと異様ですね。
次は誰なのかと怯えて過ごすジャスティン達。
アレハンドロは「3日後にはブルドーザーが来るからそれまでの辛抱だ」と言います。
開発は止めたはずです。
どういうことなんだと詰め寄る一同に、アレハンドロは真実を話します。
「デモはただのPR。実際は金を貰ってライバル社を潰す手伝いをしただけだ。現実なんてそんなもんだ」と。
とんでもないクズ野郎でしたコイツ!!(`Д´)
悪びれなく言うアレハンドロに、騙したと怒るジャスティン達。
そりゃそうですよね。
アレハンドロに触発されて開発を止めようとここまで来たのに、真逆のことに協力させられた挙句、守ろうとした原住民に食べられかけてるんですから。
しかし今はそれが僅かな救いであることも確かです。
苦々しく飲み込む一同でした。
翌朝、目を覚ましたジャスティンは、興味深げに自分を見つめる1人の男の子に気がつきます。
純粋な眼差しを見たジャスティンは、ネックレスの小さい笛を吹いてみせます。
男の子はそれをじっと見つめるのでした。
女性陣だけが外に出され、長老から陰部に動物の牙を差し込まれます。
処女だったジャスティンだけが別室へ連れて行かれます。
その間死を待つだけは嫌だと、見張りをかい潜りサマンサが脱走を試みます。
村を走り抜け川岸のボートに隠れたサマンサでしたが、あえなく捕獲されてしまいます。
エイミーが排泄する姿に、子供達は無邪気な笑顔を向けてきます。
子供達にとっては家畜が面白い行動を取ってるくらいの感覚なのでしょう。
連れて行かれたジャスティンは、身体を白く塗られて戻されました。
何をされたのかと聞かれるも「覚えてない」と言うジャスティン。
その後、食事が与えられます。
あの男の子から受け取ったジャスティンは、また笛の音を聴かせてあげます。
空腹だったジャスティン達は、これは豚肉だと信じて体力をつけるために食べました。
しかしその肉が調理されたサマンサの肉だと気づいたエイミーは、精神が耐えられなくなり皿を割った破片で自害します。
ショックを受けるジャスティン達。
ラーズはエイミーの口に、隠し持っていたマリファナを詰めます。
焼いた時に煙でハイにさせれば、打開策があるかもしれないと考えたからです。
思惑通り、エイミーの身体を焼いた煙でハイ状態になるヤハ族達。
やがて意識朦朧とし出し、次々と倒れていきます。
見張り役が倒れたのを見たジャスティン達は脱走を試みます。
しかし1人残されそうになったアレハンドロは自分が食われないために、ラーズに麻酔矢を刺して引き戻します。
その行動に激怒しつつも、とりあえず逃げ出すジャスティンとダニエル。
川を下り墜落現場まで戻った2人は、磔にされている仲間達の死体を目にします。
ヤハ族の気配を感じつつ、急いでGPSを探す2人。
GPSは見つかるも、肝心のバッテリーがありません。
その時カーラのポケットから着信音が聞こえ、ジャスティンは取り出します。
その時ヤハ族に見つかり、また麻酔矢で気絶させられてしまうのでした。
一方、目を覚ましたラーズに、アレハンドロは「奴らに麻酔矢を撃たれたんだ」と嘘をつきます。
どこまでもクズい奴です(-_-;)
まだハイ状態の村人に囲まれたラーズは、マリファナによる空腹衝動によって体中を噛みちぎられ絶命します。
連れ戻されたジャスティンは、両手足を拘束されてまた白塗りにされていきます。
処女通過儀式の準備中のようで、今回は目元を赤く塗られます。
ダニエルは磔にされて四肢を折られ、蟻攻めにされています。
やめて!と叫ぶジャスティン。
長老が陰部を切除しようとした時、村人の1人が開拓者の首を持ち帰り何かを叫びます。
それに呼応するように、一斉に叫び出ながら武器を持ちどこかへ向かう若い衆と長老。
開拓者の隊を狩りに行ったのでしょう。
難を逃れたジャスティンに例の男の子が近づくと、縄を切ってくれます。
隙をついて逃げ出すジャスティン。
磔のダニエルを助けようとしますが、「殺してくれ。ポケットの携帯を持っていけ」と言うダニエル。
ジャスティンが迷っていると、男の子がダニエルの首を掻き切って殺し、こっちだと急かします。
自分も助けてくれと叫ぶアレハンドロを見捨て、男の子の案内で逃げるジャスティン。
アレハンドロの叫び声で脱走に気づいた老婆と女の子が後を追います。
助けてくれた男の子にネックレスをプレゼントしたジャスティンは、追っ手を逃れて逃げ切ることができました。
森を抜けると、ヤハ族と戦う軍隊を見つけるジャスティン。
ヤハ族は銃の前に次々と倒れていきます。
その光景を見たジャスティンは、スマホ片手に軍に歩み寄り、撮影してると脅します。
その中にはデモの時にジャスティンに銃を突きつけた相手もいました。
「私を覚えてる?国連職員の娘よ!」と迫る彼女を仕方なく保護する軍。
彼女を迎えにきたヘリの操縦士に「君だけか?」と聞かれたジャスティンは、アレハンドロを一瞬気にかけながら「そうよ」と答えるのでした。
父を含む国連の理事達に現地でのことを聞かれた彼女は「ヘリが墜落したけど、原住民に助けられた。彼らは恩人」と伝えます。
ヤハ族は食人族との噂があるが何か見たか?と問う議員に、ジャスティンは「いいえ、何も」とシラを切るのでした。
あんな目に遭わされた彼女ですが、原住民を守るという本来の目的は成し遂げられました。
最後にアレハンドロの妹から電話があり、「現地の衛星写真に兄らしき人が写っているけど何か知らないか」と尋ねられたジャスティンは「知らない」と答えるのでした。
衛星写真には、ヤハ族の一員になったらしきアレハンドロの姿が写っていました。
続編がありそうな終わり方ですね。
クズ野郎アレハンドロは、最後に美味しく頂かれてるシーンがあるかと思ったのですが、なかなかしぶとい(`ε´)
原住民を守りたいなんて毛ほども思ってないアレハンドロが生き残って、彼を信じてついてきた学生たちはジャスティン以外全滅なんて可哀想すぎます。
デモなんて安全なとこからだから気軽にできるんだなぁと、しみじみ実感しました。
ここまで読んでくださりありがとうございました(*´ω`*)ゞ
もし少しでも楽しんで頂けたら、読者登録やコメントしてもらえると嬉しいです♪
※内容は予告なく変更されたりします。
↓参加してみました(* 'ω')ノ